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2008年08月 の記事一覧

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2008.08.31

《ELOE》

 ELOE_pruszkowski_convert.jpg
ウィトルフ・プルツコウスキー/1892年/パステル/56.8x104cm/ポーランド、ヴロツワフ、国立美術館

中央右で両手を広げている 翼を持つ存在が "ELOE" だと思います。
というのも、色々調べてみたのですが、私にはELOEが何者なのかほとんどわかりませんでした。
ひとつだけわかったのが ELOEが シベリアへ追放された人々の墓を護っているようだということ。

聖なる守護者の影が雪に淡く映えています。
ELOE、そしてその影もまた十字架のように 見えます。

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2008.08.28

《ディケンズの夢》

Dickensdream_convert.jpg
Robert W. Buss/1875年(画家死去の為未完)/水彩・鉛筆/70x89cm/ロンドン、チャールズ・ディケンズ美術館

未完成作品ですが、煙るように色づいていく"夢"は、ディケンズが夢を見始めたばかりのような印象を与え、これから広がっていく幻想的な世界を予想させます。


ディケンズを囲んでいるのは、彼が作った様々なキャラクター。
下のリンクは、この絵のディケンズ美術館の画像です。
もう少し大きいサイズを見たい方はどうぞ。
The Charles Dickens Museum - Virtual Tour

『クリスマスキャロル』のスクルージ翁、マーレイ老人の亡霊も見つかるでしょうか。

                                                                

2008.08.26

商人アルチュール・ランボー

Carjat_Arthur_Rimbaud_1872_convert.jpgアルチュール・ランボー/エティエンヌ・カルジャ撮影/1872年

写真は17歳当時のものです。
早熟の天才、呪われた詩人とも評されています。

1854年 フランス北東部に生まれる。

1871年(17歳)
パリにやって来る。詩人ヴェルレーヌに出会い、才能を見出される。以後ヴェルレーヌと同棲、放浪。

1873年(19歳)
ヴェルレーヌに拳銃で撃たれ、入院。ヴェルレーヌは逮捕。この別れの後、『地獄の季節』を書く。

1875年
この年の詩が、最後の作品とされる。

1891年(37歳) 癌で死去。




Rimbaud_in_Harar_convert_.jpg
詩をやめてからは、職を転々としていました。

ヨーロッパを遍歴した後にアラビア半島に渡り、
1880年に貿易会社・バルディー商会に就職。
アデン代理店でコーヒー豆に関わる仕事を
していたようです。 
その後、エチオピアのハラール代理店に赴任、
支配人に認められて同代理店の支店長に抜擢。

右の写真はその頃のハラールでのランボーです。

貿易商生活を経て5年、バルディー商会を退職し
武器商人として歩み始めますが、商売仲間の
急死や、エチオピア皇帝メネリク2世に武器を
売り込みに行くものの足元をみられたりと、相当
苦労したようです。

1891年にハラールで発病、病状が芳しくなくフランスに帰国、最期は妹に看取られました。
詩人としてはいうまでもありませんが、実は商人としてのキャリアも結構な人物なのです。

                                                                

2008.08.24

《Hope in a Prison of Despair》

Hope_in_a_Prison_of_Despair_convert.jpg
イーヴリン・ド・モーガン/1887年/カンヴァス・油彩/58×65cm/個人蔵

絶望の牢獄に灯る希望。

以前掲載したジョージ・フレデリック・ワッツの《希望》とは、ずいぶん趣が違います。

ワッツの作品の人物は、全霊で希望を捉えようとしていましたが、こちらの女性は気づいているのか いないのか、希望に背を向けています。

"HOPE" と "希望" の意味にずれは生じているのでしょうが、それにしても。

希望とは何でしょうか。

こうなればいいと思うこと。
いつか上向きになると信じること。
苦しい胸にひとすじ差す光のこと。

…考えるほど、わからなくなってきます。

窓の外は明るそうです。
絶望の牢獄から出たら、希望の灯もまた 見えなくなってしまうのでしょうか?

                                                                

2008.08.22

本人は2位

  Charlie_Chaplin_1918_convert.jpg
  アメリカ合衆国政府撮影/チャーリー・チャップリン/1918年4月6日/ワシントンD.C.前にて

いわずと知れた喜劇王。

しかし 自分のそっくりさん大会にこっそり出場したこと
その結果、 2位だった ということは、あまり 知られていないようです。

                                                                

2008.08.20

マンハイムの給水塔

 Wasserturm_Mannheim_1906.jpg  
上部左:"Verwandlung des Wasserturm's in einen Bierturm" (給水塔がビール塔へと変化)
上部右:"Mannheimer Bierproben 1906" (マンハイムビール 試供品 1906)


Mannheim_Wasserturm_1889_convert.jpg
ドイツ観光局公式サイトによりますと、

このマンハイムの象徴はフリードリッヒ広場の一番高い所にそびえています。豪華な水の戯れを演出しているこの場所はヨーロッパでも最も美しいユーゲントシュティール様式の建築。

とのこと。 給水塔はマンハイムの象徴なのです。

ビールについては、マンハイムには1679年に創業されたアイシュバウム醸造所があります。同社の商品は、日本ではゲステルがメジャーでしょうか。

ピルスナーなどを飲みに訪れてみたいものです。
皆様もお近くにご旅行の際、
お立ち寄りになられてはいかがでしょうか。

※現在、給水塔の中身はビールではないと考えられます。ご注意下さい。

                                                                

2008.08.19

《墓掘りと死》

Mort_du_fossoyeur_convert.jpg
カルロス・シュヴァーベ/1895-1900年/紙・鉛筆・水彩・グワッシュ/75×55cm/パリ、ルーヴル美術館


墓堀り人夫が、驚いて「死」を
見上げています。
おそらく 唐突にあらわれたのでしょう。
しかし、身体はすでに「死」の両翼に
捕らわれていますす。

掘っていた墓穴は、
自分ためのものだったのでしょうか。

幸か不幸かわかりませんが。
墓掘り人夫には、これまでの人生を
顧みる余裕はなさそうです...。




                                                                

2008.08.17

ガーゴイル像と紳士

Henri_Le_Secq_near_a_Gargoyle_convert.jpgCharles Nègre "Le Stryge"/1853年/32.5×23cm(パリのノートルダム大聖堂の一角の写真)

像 「なあ…あんた夢ってあるかい」

紳士 「そうだね…きみにはあるのかい?」

像 「俺は飛ぶのが夢だった。生きている間、毎日馬車馬のようにはたらいてた。食うために、家族を養うためにね。
死んだら、ガーゴイル像になりたいとずっと思ってた。自由に大空を飛べるからさ」

紳士 「鳥じゃだめなのかい?」

像 「鳥は食うために飛ばなきゃいけないからね。そんなのはもう御免なのさ」

紳士 「夢が叶ったのだね。幸せじゃないか」

像 「ところが満たされないんだ。あんなに憧れてガーゴイル像になったってのに…飛ぶ気が、まったく起こらないんだ。」

紳士 「まったく?」

像 「まったく。」

像 「なぜ飛びたいと思わないのだろう。飛びたいと思ったのは幻だったのだろうか?
この状況で飛ぶ気にならないなんて思いもしなかったよ。...あんなに飛ぶのが夢だったのに!」

像 「…なあ、あんたわかるか。なんでおれは飛べるのに飛べないんだろうな」

紳士 「かんたんなことだよ。きみはもともと飛ぶのがそんなに好きじゃなかったんだよ」


                                                                

2008.08.15

《希望》

              Hope_convert.jpg
ジョージ・フレデリック・ワッツ/1886年/カンヴァス・油彩/142×112cm/ロンドン、テート・ギャラリー

以下は『世界美術大全集 第24巻 世紀末と象徴主義』 作品解説 1996 小学館よりの引用です。

画家は友人に宛てた手紙のなかで、この絵の主題について次のように説明している
…中略…目隠しをした女性が球の上に坐り、最後の一本を除く
すべての弦が切れてしまった竪琴を弾いています。
彼女は全霊を傾けてその微かな音に聴き入り、かぼそい響きが奏でる音楽を
なんとか捉えようとしているのです


発表当時、この作品のタイトルは "hope"(希望) よりも "despair"(絶望) のほうが
相応しいのではないか、という議論がありました。
それに対し、ワッツはこう説明しています。

Hope need not mean expectancy.
It suggests here rather the music which can come from the remaining chord’
テート・ギャラリーHPより引用)
直訳:「希望が期待である必要はありません。
この作品では、希望をむしろ 残っている弦から生まれ得る音楽 として示しているのです。」


                                                                

2008.08.13

ある礼拝堂の記憶

the church of Croisiers_convert
きれいな写真を見つけました。
タイトルは、"Chapelle des Croisiers"。

Caenという都市にあるようですが
それ以上はわかりませんでした。

Caen(カーン)はフランス北西部、
カルヴァドス県の県庁所在地です。
1944年、ノルマンディー上陸作戦により
激戦地となり、街は壊滅状態に陥りました。

Britsoldiercaen_convert.jpg


モノクロは イギリス政府公式写真
"WAR OFFICE SECOND WORLD WAR OFFICIAL COLLECTION"
1944年7月10日





上の礼拝堂―Chapelle des Croisiers―は、当時の惨禍を見つめていたのでしょうか。

                                                                

2008.08.13

《殉教した若い娘》

 Le_Jeune_Martyr_convert.jpg
 ポール・ドラローシュ/1855年/カンヴァス/油彩/170.5×148cm/パリ、ルーヴル美術館

ドラローシュ 死の前年の作品です。

描かれているのは、信仰を捨てぬ若いキリスト教徒が手を縛られたままローマのテヴェレ川に投げ込まれ、
溺死体となって静かに流れていく情景である

『世界美術大全集 第24巻 世紀末と象徴主義』 作品解説 1996 小学館

こちらの絵は「部分」で、全体は、彼女の上部に二人の信者とボートが描かれています。
彼女のうつくしく おだやかな面差しには、苦しみの表情はみられません。
信仰を貫き通したという以前に、もとより聖なる存在として生まれたようにも 思えます…

晩年の画家が求めた救い、そのものだったのかもしれません。

                                                                

2008.08.11

とろけるオレンジ

Vitrification1_convert.jpg
オレンジを 溶かしています。

とろ とろり。

濃厚なはちみつの ようにも

たまごの黄身のようにも みえます。



でも ほんとうは

核廃棄物のガラス化実験なのです


This image is a work of US DOE(アメリカ合衆国エネルギー省)

                                                                

2008.08.02

ミレイの《オフィーリア》

Ophelia_john_everett_millais_convert.jpg
 ジョン・エヴァレット・ミレー/1851-52年/カンヴァス/油彩/76.2×111.8cm/ロンドン、テート・ギャラリー

オフィーリアは、ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「ハムレット」中の人物。
無垢な乙女は度重なるかなしみに正気を失い、最期は水に 沈んでいく。

MillaisOphelia_(detail)_convert.jpg
-中略- 垂れさがった枝にその花輪を
かけようとあの子が柳にのぼったとき、
意地悪な枝が折れて、花かずらもろとも
あの子は啜り泣く流れに落ち、
ひろがった衣の裾にささえられてしばらくは
人魚のように浮かびながら、
とぎれとぎれに古い賛美歌を口ずさんで、
まるでわが身の不仕合せなど感じても
いないのか、もともと水を故郷として
安らぎにひたっていたのか。
でも、それもつかのま、やがて水を吸いこんだ
衣の重さが、あの子の美しい歌声を
泥水に沈めてしまいました―


永川玲ニ訳 「ハムレット」
『愛蔵版 世界文学全集4』 集英社 1973年 p370より抜粋(ルビ除く)


描かれている植物には、意味が込められている。
枝垂れ柳は見捨てられた愛。スミレの首飾りは誠実あるいは貞節、夭折。ヒナギクは無垢。
赤いケシは眠りと死。

                                                                
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